本年度より外科の診療体制が大きく変更となりました。昨年度までは名古屋市立大学医学部の関連施設として運営されてきましたが、2年後に控えた袋井市民病院との合併に向けて名古屋大学医学部の関連施設へと変更され、現在は移行期として両大学の混合編成となっております。掛川市民はじめ病院スタッフが慣れ親しんだ従来の方法に、新しい風を取り入れながら日々の診療を実践しております。
当科では、迅速かつ正確な診断に基づいた、より低侵襲な手術を提供できるよう心がけております。
＜消化器疾患＞
腹腔鏡下手術を積極的に取り入れております。急性虫垂炎の手術は腹腔鏡下虫垂切除術を第1選択とし、また炎症のない胆のう良性疾患（胆のう結石症や胆のうポリープなど）では単孔式腹腔鏡下胆のう摘出術（へそ1か所の小さな創のみで行う腹腔鏡下手術）を導入し、美容面からも患者さまから好評価を得ております。ともに術後経過が良好で、ご本人様の希望があれば手術翌日には退院可能とな術式です。胃がん、大腸・直腸がんなどの悪性疾患に対する腹腔鏡下手術も施行しており、従来の開腹手術と比べて手術の質を落とすことなく、早期離床、早期退院できるよう努めております。
＜乳腺疾患＞
検診から診断、治療（手術、ホルモン療法、化学療法）、その後の経過観察まで当院完結型の医療を提供させていただいてきました。この流れを受け継ぎ、乳がん検診からセンチネルリンパ節生検に基づく縮小手術、術後補助療法に至るまで、キメの細かい診療に努めてまいります。
＜胸部・一般外科疾患＞
気胸（特に再発性）では胸腔鏡下肺部分切除術を施行しています。また、鼠径ヘルニアは1泊2日の入院手術を標準としています。その他、皮下腫瘍摘出術や肛門疾患（痔核、痔ろう）など一般外科疾患を診療させていただいておりますので、外来担当医へご相談下さい。
新病院開院まで2年ほどですが、当院外科スタッフ一丸となって袋井市民病院外科とともに、より信頼される医療を展開できるよう切磋琢磨しております。スタッフ一人ひとりがキラリと光り、自分の仕事に誇りを持てる外科チームの編成を目指して努力を積み重ねていきたいと考えております。
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